2011/05/09

エレファントマン


エレファントマン

あらすじ:
19世紀末のロンドンの実話をもとにした作品。主人公のエレファント・マンは、世界一醜悪な男。その姿ゆえに見世物にされ続けてきたエレファント・マンは、外科医トリーブスに出会い、徐々に人間としてのアイデンティティーを確立していくが…。
(引用/amazon.co.jp)

デヴィッド・リンチ監督の2作目の作品で、実際に存在したジョゼフ・メリックという
男性の人生を描いた映画です。1980年代の映画で全編モノクロ。
医師役でアンソニー・ホプキンスが出演しています。


感想書きます。




生まれながらに奇形を持ったジョゼフ・メリックという実在の男性の
人生を描いた映画ですが、実際にあったことを割と忠実に描いているようです。
映画中のエレファント・マンの姿もかなり忠実でした。
実は昔からずっと観たかった映画なのですが、ちょっと怖くて観れなかった映画でもあります。

予想どおり内容も悲しい映画でした。
・・・とはいっても、ジョゼフが友となる医師と出会い、
そこから信頼できる人たちと接して人間としての自分を
取り戻していく姿が描かれているので単なる暗い映画ではないです。

ジョゼフの周りには彼を見世物として利用する卑劣な人間が何人も出てくるのですが、
もし彼が現代に生まれたとしたら・・・と置き換えても、あそこまでの人権侵害は
ないにしても差別は変わらず存在するだろうな・・・と思って切なくなります。


私は学生の頃に偶然同じような症状の人を街中で見たことありますが、
怖いというよりびっくりしました。
もちろんエレファントマンよりもっと症状は軽度でしたが
視界に入った途端、一瞬時間が止まった気がしました。

その時エレファントマンってほんとにいるんだなぁ・・と散漫に思ったし、
それ以来出会ったことないので、実際珍しかったんだなと思います。
遺伝病で病気自体の治療は不可能みたいなので、
現代だと外科手術とかでとりあえずの対応してる人もいるのかな・・・。

・・・と話は逸れましたが、どうすれば差別をなくせるのか・・っていうのは
永遠のテーマだなぁ・・と改めて思いました。


映画のラスト、後頭部にまで骨が変形してる為に常に体育座りで眠っていたジョゼフが
最後に人間としての自分というものを完成させるために
ベッドに仰向けに寝たところでエンディングを迎えるのですが、
実際は彼はそれが原因で亡くなったと考えられているそうです。
そこを敢えて描写しないというところはある意味品のある終わり方だと思いました。

★★★☆☆

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